私は投票します

不安定な非正規労働者が増加


東京新聞が社説で同一労働・賃金について述べています。

 

非正規労働者の17%が「正規の仕事がなかったため非正規雇用に就いた」と回答。

 生活が安定しない非正規の増加は問題であると新聞が指摘しています。

 

また、不安定な非正規労働者は増え続けており、2015年は37%超。

3年間で2.3ポイント上昇しているとの数値も掲載していました。

 

  

生活安定の手段「同一労働・賃金」


メディアだけでなく与党も野党も非正規増加を問題としています。

 

特に結婚して出産・子育てをしようとする世代の非正規。

この世代の生活が不安定なら、出生率は確実に低下しますよね。

 

そこで登場したのが「同一労働・賃金」です。

 

たとえ非正規でも「同一労働・賃金」になれば、少しは収入が増えて生活が安定するのではないかと考えたのでしょう。

 あるいは、非正規も正規も賃金が同じなら正規雇用を増やす企業が増加すると考えたのでしょうか?

 

高齢厚遇で若年冷遇


個人的な意見ですが、私はむやみに「同一労働・賃金」を議論すると、マズイ事が起こるのではないかと考えています。

 

たとえば、一般な企業では60歳で一旦定年として退職金を渡し、65歳まで嘱託(非正規)で雇用するケースが増えています。(2012年8月成立:2013年4月から65歳までの雇用が義務とされたため)

日本は人手不足ですから、今の対策としては正解だと思います。

 

昨今は、高度成長期に採用された人がどんどん定年になるタイミングですので、この制度に乗っかって毎年嘱託(非正規)が増加しています。(非正規の増加原因はココにもありますね)

 

ただ、この人達に「同一労働・賃金」を適応するとなると、企業の財務はどうなるのでしょう?

 

企業の支払う人件費はドンと増えますよね。

 

上がってしまった人件費を抑えるには、人件費を上げない(抑える)、あるいは新しい採用をしないなどの手段が必要となります。

その結果、若年層の雇用や正規化がますます減少するのではないでしょうか。

 

「同一労働・賃金」の考え方は悪いものではありません。否定しません。

しかし現在の状況を見れば、ホントに急務なのは「同一労働・賃金」ではなく「若い世代の非正規化対策」である事は明白です。

 

しかも、これから高額な年金を受け取る世代が賃金でも厚遇され、将来、僅かな年金しか受け取れない若者がどんどん冷遇される図式を本気で変えないと、この国の人口減少傾向を止めることは出来ないでしょう。

ですから、そろそろ本当の格差是正に、政治は真剣に取り組むべきだと私は思います。

 

選挙に無関心な若者は損をする


では、なぜ政治は高齢者優遇ばかりを行うのでしょう?

 

答えはいつもの通り。 政治家の選挙対策です。

 

現在、あるいはこれからしばらくの間、嘱託となって働く60以上の世代は投票できる若者よりも多数なわけです。

政治家はこの人たちに嫌われると、次回選挙で議席を無くす可能性があります。嫌われたくないのです。

さらに、それと同じくらい数が少なく飴を与えても選挙に来ない若者を応援しても見返りが無いと思っているのです。

ちなみに2016年5月13日、定年後に再雇用されたトラック運転手の男性3人が、定年前と同じ業務なのに賃金を下げられたのは違法だとして、定年前と同じ賃金を払うよう勤務先の横浜市の運送会社に求めた裁判。

 

判決は、定年前の賃金規定を適用して差額分を支払うよう会社が命じられました。 詳しくは → ココをクリック

 

実はコレ「同一労働・賃金」ではなく、労働契約法20条に則した判例です。

 

20条は、正社員のような無期雇用で働く人と、再雇用など有期雇用で働く人との間で、不合理な差別をすることを禁じている事が判決で採用された結果です。

 

ですからって、定年後の業務を制限すれば、今のとこはセーフ。


ただし、この判例を「同一労働・賃金」の勝利としたメディアも多く、今後は「同一労働・賃金」の正当性が議論され、どんどんその様な空気が支配する事になるでしょう。

 

そんなこんなで、先週の日曜日、私は不在者投票に行ってまいりました。